魂を引っこ抜かれるような喪失感を味合わさせるアートの力
奥さまは仕事の都合で帰るのだけど、飛行機は午後の便なので、ホテルの隣のドトールで朝飯を済ませたら、日比谷線に乗って六本木へ。六本木ヒルズの森美術館で「塩田千春展」を見る。
空間を圧倒する赤い糸は、まるで血液や神経みたいで、その中に身を置くと魂を引っこ抜かれるような喪失感を味わい、意味不明は不安に襲われる。そこから展示を観進んでいくことで、塩田さんの細部に入っていき、最後に展示で塩田さんから放出されると同時に魂が戻ってくるような感覚。観るよりも感じるアートだったような気がします。
六本木ヒルズを出るとバスで渋谷に移動して、昼飯は以前よく行っていた道玄坂のタイ料理屋でグリーンカレー。ハーブも香辛料もフレッシュで美味しかったな。
空港へ向かう奥さまと送ると、しばらく渋谷をぶらぶら眺めて歩き、山手線で高田馬場へ移動。古巣の編プロに顔を出し、恩人の社長に挨拶。忙しいみたいだったので、バカ話はできなかったけど、経理のYさんの憔悴ぶりに驚いた。なにがあったかは聞けなかったけど、察しが付くので胸が痛い。
編プロでの滞在時間が予定よりも短くなってしまったので、早く逝ってしまった友人Nくんが働いていたバーを見に行き、しばし彼に思いを馳せると、早稲田通りを歩いて神楽坂を目指す。蒸し暑くて汗だくになったところで銭湯に入って、久しぶりに関東の熱い湯を堪能(思ってたど熱くはなかったけど)。
最後は本日の最後の目的である、お世話になっている編集部に挨拶。ありがたいことに担当さんたちにモツ焼きやホッピーをごちそうになり、原稿を書くうえでの疑問や参考になること、ほか、いろいろと興味深いことを聞けて愉しかったな。
皆さんの別れを告げると、スマフォでカプセルホテルの予約をして、新宿区役所前へ。