あの日も金曜日だった

朝から確定申告の作業をしていて、急に身体を引っ張られたような感じがして、ぐわんぐわんと部屋が揺れ続けた。ラジオからは小島慶子アナと水道橋博士の動揺とスタジオが軋む音が聴こえていた。冷静に安全を確保するように促す、小島アナのアナウンスで我に返った。
これは危ないとマンションの外に出てみたら、同様に出てきている人が不安そうに囁き合っていた。
電話もメールも使えず、仕事に出ていた奥さまとは連絡が取れなかったけど、Twitterだけはいつも通り動いていて、TLは揺れへの恐怖に溢れていた。
今思えば5分足らずの時間だったけど、長いとか短いとか、そんな感覚は喪失していた。
あれから5年なんだな。ずいぶんと世の中は変わってしまったような気がする。


ニュースサイトの原稿を書く合間、奥さまの書類を出しに税務署へ。帰り道、諏訪野町の神社で祈る。

あの時間は部屋にいて、東北に向かって黙祷していたら、防災サイレンが鳴った。この地でも東北を思ってくれているだろう。そういえば、昨年は外を歩いていて、諏訪野町の教会から追悼の鐘の音が聞こえてきてた。