父と弟を迎える支度
雨が降ったり熄んだり、不安定な空模様のなか、西鉄で大牟田へ。新栄町駅で降りて、お寺さんで母と待ち合わせ。敷地内に並んでいる納骨堂の祖父、祖母、伯母、そして、父、弟に落雁とお茶をお供えしつつ、母が元気でいられるよう、見守ってくださいねとお願いする。
タクシーで自宅へ戻ると、お盆用の灯籠の組み立て。キュウリ、茄子、果物、花を飾り、父と弟を迎える支度ができた。母が迎え火のことをなんにも言わないから、不思議に思って調べてみたら、浄土真宗は必要ないらしい。福島の奥さまの実家は臨済宗だったから、田んぼから藁を集めてきて焚いたっけ。世田谷にいた頃は、何度も福島でお盆を迎えた。見慣れない新盆の習慣がいろいろあって興味深かった。接客のお手伝いをしているうちに、親戚になれていく気がした。まあ、アチラがどう思われていたかは分からんけど。
昼飯時前に末弟のとこの甥たちがやって来る。末っ子だけ来ると聞いていたのに、長男もやって来たので、慌ててポチ袋に入れていた小遣いを入れなおす。彼らには申し訳ないが、用意していた軍資金が少なかったので、ほんの気持ちしか渡せなかった。あまり会える機会がないのだから、もそっと包んであげたかったのだけど……
その代わりといってはなんだが、昼飯はチーズ入りオムライスを山盛りで作ってあげた。子供に食事を作った経験がほとんどないので、味、量ともに手加減が分からなかったけど、ペロリと平らげてくれたから大丈夫だったかな。
僕がいたら婆ちゃんに甘えられないだろうから、用事が済んだらとっとと帰った。