自分を育てた言葉たちをテレビで聴く、

昨日、夕餉のあとに観たNHKのドラマ『見知らぬわが町』が一夜明けても、ふとした瞬間に脳内でグルグルと再生されている。
それは僕の生まれ育った町、大牟田を舞台にしたドラマだったので台詞はすべて大牟田弁。メインの役者さんは標準語と折衷みたいな喋り方だったけど、エキストラで出演されていた地元の方々の喋りはまさにネイティブ。全国放送しても分かってもらえるのか心配になってしまうほどだった。役者さんも半端な方言といっても、いしだあゆみさんの「じいちゃん」という夫を呼ぶアクセントが凄くリアルで、その言葉を聴くごとに背筋がゾゾッとした。なんだろうね、あの感覚。テレビで聴けるもんではないと思っているからかな。
劇中に昭和38年の三井三池炭坑炭塵爆発事故によるCO中毒患者の話が出ていたけど、僕が大牟田にいた頃にあまり会ったことはなかった。もしかしたら、家族や社会に隠されていたのかもなあ。