迷惑ってわけじゃないけど遠慮したい酔客と、会えただけで嬉しい酔客
夕方、散歩の流れで小頭町の角打ちへ。先客と店のお姉さんの話を小耳に挟みながら、焼酎のお湯割りをチビリチビリ。話の内容から、街の様子がうかがえて楽しい。すると、遅れて馴染客のMさんがやって来る。
今はなき駅前の角打ちからの顔見知りで、仲がいいってわけじゃないけど、悪くもない。気が向いたら話し相手になるって感じ。それが最近、隣に立たてると嫌な気分になる。
それは煙草の臭いのせい。車の運転席みたいな狭い空間で、何本も吸いまくったんじゃないかってくらい、身体から臭ってくる。そのうえ、飲みながらもパカパカと吸われるので、臭いがこちらにも移りそう。
そうなると、話の仕方まで気に食わなくなってきて、知ったかぶりしがちなことととか、いちいちカチンときてしまう。せっかく、お酒を飲んでいるのに、不機嫌になるのはお酒に失礼なので、ちょいと距離を取りつつ、サクッと店を出た。
なんだか中途半端な飲酒だったので、念のため、もう1軒の角打ちの前を通ったら、見覚えがある背中が。こちらも、駅前の角打ちで知り合った方で、どもどもと挨拶ついでに偽ビールの缶を1本。なんてことのない世間話を楽しくできた。
ほど良い距離感、押しの強すぎない語り、なによりも楽しそうに飲まれているのは心地よくて、会えただけで嬉しくなってしまった。