喪失した日常の喜びと映画「アメリカン・ユートピア」について

洗濯など家事や雑務を済ませたら、雨のなか奥さまと西鉄に乗って天神へ。雑貨屋などを覗き、新天町の寿司店で昼飯を済ませたら、中洲大洋で映画「アメリカン・ユートピア」(原題:David Byrne's American Utopia)を観る。

僕周辺ではなかなか好評で、ぜひ、PC画面じゃなく劇場のスクリーンと大音量で観たかったので、緊急事態宣言が解除されたことだし、まん延防止等重点措置は実施中だけど、天神へ出ても大丈夫だろうと出かけることに。前回のお出かけは3月13日で、同じく中洲大洋で映画「ビバリウム」を観たときだから、約4か月ぶりだ。

デビッド・バーンさんが2018年に発表したアルバム「アメリカン・ユートピア」を原案に作られたブロードウェイのショーを、スパイク・リー監督が映画として再構築した作品で、まるで演劇のような舞台装置のなか、いろんな国籍を持つ11人のミュージシャンやダンサーとともに、舞台の上を縦横無尽に動いて歌うパフォーマンスを愉しんだ。

なんだか泣けてきたのは、ステージを愉しむという日常を、COVID-19によって失っていることを、改めて思い知ったから。パフォーマンスを生で体験するということを、すいぶんとやっていないことに、気付かされたからだ。

3辺をチェーンのカーテンで囲まれた四角い舞台が、計算が尽くされた演劇空間のようで、シンプルだからこそ変幻自在。脳内のような、海の底のような、不思議な空間経験が心地よかった。一度だけでなく、何回も観たくなる映画です。それも、できれば爆音で観たい。

映画の後は中洲川端商店街で山笠の飾り山見物して、櫛田神社さんにお詣り。昨年は山笠が中止になり、飾山も見られなかったけど、今年は曳山が中止になったものの、飾山が博多の町中に飾られた。博多の夏がやってくる。昨年はボンヤリとしか感じられなかった感覚が戻ってきた。

最後は天神の「四文屋」へ。久しぶりの生ビールともつ焼き、モツ煮込み。ホッピーまで愉しめて嬉しかったけど、メニューから軟骨類が消えていたのが残念。

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