役者不足ながらも千穐楽まで緊張感を維持した力士たち

横綱の休場だけでも痛いのに、朝乃山、正代と大関までケガで相次いで休場するという、なんとも役者不足な大相撲11月場所。

どっちらけ感は否めないけど、それでも最期まで興味を持ってテレビ観戦できるのは、一人残った大関貴景勝の責任感と、大関復帰を虎視眈々と狙う照ノ富士の熱意のおかげだった。

また、若隆景や琴勝峰など若武者の相撲がきっぷ良く、負けても見ごたえのある取り組みが楽しいし、なんといっても幕尻ながらも優勝争いに食い込んでいる、志摩の海の突進力と相撲の上手さにも助けられた。

明日の千穐楽貴景勝照ノ富士の白星ひとつ差の一騎打ち。両手突きから一気に貴景勝が突き出すが、それを許さず照ノ富士が回しを取って寄り切るか。

膝の調子を見れば、2度勝たないといけない照ノ富士が不利のように見えるけど、勝ちへのこだわりは貴景勝に負けていないはずだ。

本当なら福岡国際センターで生観戦していたはずの勝負を、テレビのモニタ越しに愉しませてもらうことにしよう。それにしても、COVID19の憎らしさよ。