愛を捨てていなければ、希望の光が差してくるかもしれない、映画『スリー・ビルボード』を観た
なるべく喉の腫れを悪化させないよう、声を出すのを控えめにして、スーパー「マルキョウ」の朝市で今週分の食材などを購入し、昼飯にお腹に優しいうどんを作って食べ、のど飴をポケットに入れておくのを忘れずに、奥さまと自転車に乗ってTジョイ久留米へ。フランシス・マクドーマンドさん主演映画『スリー・ビルボード』(原題:Three Billboards Outside Ebbing, Missouri)を観た。
娘をレイプされたうえに焼き殺されてしまった母親。ほとんど車が通らない道路の脇に立っていた、朽ち欠けた看板に広告を出したことで物語が動き出すのだけど、素晴らしい俳優たちによって、どの登場人物も奥行きがあり、一筋縄ではいかない。それぞれの悲しみ、怒りが田舎町で渦巻いていく。
看板には広告が描かれた表面があれば、薄汚れたままの裏面もある。同様に怒りに囚われ攻撃的になってしまう人であっても、愛する人を思いやる柔らかな感情も持っている。そんな、“善玉・悪玉”の枠組みには収まらない、脇役を含めた人間臭い登場人物たちに最後まで引き込まれてしまった。
そしてラスト、ジョーン・バエズの歌、『Blessed Are』が胸に染み入り、怒り(報復)の連鎖が起こらぬよう祈るのです。映画の中で、もちろん、現実の世界でも、
joan baez "blessed are" (paroles et chanson)
『スリー・ビルボード』予告編 | Three Billboards Outside Ebbing, Missouri Trailer