稀勢の里愛好家はこれからが心配なことを知っている

解説の勝昭さんに「自分に関係ないときは強い」みたいなことを言われていた稀勢の里ですが、今日も日馬富士を寄り切って、おっしゃり通りの横綱三連覇。
1敗の鶴竜を2敗で日馬富士稀勢の里、石浦が追いかける状態になり、明日から横綱三連戦となる豪栄道がキーマンになりそうな予感。それに横綱同士が星を潰し合うわけで、残り3日の対戦相手が平幕の栃ノ心、琴奨菊照ノ富士と予測される稀勢の里は、一見有利に見えるかもしれないが、彼の場合、ここからが油断大敵だし、鬼門なのだ。
優勝の可能性が出たことによるプレッシャーはもちろんあるけど、大一番の連続から抜け出たところでコロリと負けてしまう姿を何度見てきてことか(涙)。彼を応援し続けてきたファンとしては、そっちの方が心配なんですよ。
それでもね、期待はしてますよ。横綱対決を尻目に無表情でスルッと優勝を持っていくなんて、いいじゃありませんか。不調かと思われていた照ノ富士白鵬を破るほどの調子に戻しているのも気になるけど、栃ノ心との立ち会いも心配だなあ。

稀勢の里が綱総ナメでV望み 白鵬、鶴竜、日馬破る(日刊スポーツ)
年間最多勝で並走する日馬富士を直接対決で倒して、3横綱を連破した。昭和以降10人目の快挙。だが「まぁ、いいですね」とだけしか言葉はなかった。理由は1つ。逆転優勝へ望みをつないだとはいえ、追う立場に変わりはないから。
今年67勝目で年間勝利数では単独首位に立ったが、年6場所制が始まった58年以降、その年に優勝なく年間最多勝に輝いた力士はいない。1年間を通して安定した成績を残しているからこそだが「優勝なしだったら、不名誉な記録ですよね」。自分でも分かっているからこそ、笑みはなかった。残り3日。「集中してやるだけ。1日1日だけを考えて」。その先にある喜びを信じた。


作業は編プロから受けた紙媒体の原稿書き。1企画分を相撲中継の中入りの時間前に仕上げて納品。