展開が読めるからこその映画の面白さもある

朝イチでニュースサイトの原稿を仕上げて納品。午後は今年最後の(たぶん)紙媒体仕事。編プロAから受けた企画の原稿を2本。夕方に1本、夕餉のあとの1本納品。


仕事の合間に数回分けて観ていた映画『怪しい彼女』を観終わる。
口うるさくて、まわりの人たちから疎まれがちだった老婆が20歳の美しかった頃の自分で戻ってしまう作品。前半の15分を観たら、あとは想像通りに展開していく。特にクライマックスは、「あー、やっぱり」「はー、そう動くよねえ」って、まるで答え合わせみたいなんだけど、ちゃあんと愉しめるのが、この映画の素敵なところ。ドタバタ劇と見せかけて、その裏には老人問題、家族の問題、若者たちの問題、貧しかった頃の韓国の人々の姿など、シビアなスパイスが効いているのだ。
演出、編集が良いのだろうけど、なによりも、主演のシム・ウンギョンが良かった。映画『サニー』で素敵な女優さんだと思っていたけど、本作でさらに輝きを増したんじゃないかな。けっして、絶世の美人ではなく、味のある可愛らしさがあって、きっと年増の女性になっても女優を続けていけるんじゃないかな。うん、続けて欲しい。
難しい役柄だったせいか、ちょいと置きにいく演技があったけど、まだまだ伸びしろがあるってことで、今後も期待したい女優さんだ。