初夏のような日差しを浴びながら自転車で

気づいてみれば、アッという間に久留米に引っ越して半年が経ち、季節が反転していた。寒さが和らいだら、また自転車で実家まで走ろうと思っていたのに、和らぐどころか初夏みたいな暑さだ。
そんなわけで、遅ればせながら二度目の自転車ロングライド。久留米から大牟田まで、209号線、208号線を2時間半くらいかけて走った。初回はどれだけ早く着けるかっていう実験的な気負いがあったから、休憩もそこそこに走って、1時間50分くらいで着いたけど、今回は中間地点の船小屋で温泉に入ったり、面白い建物などの写真を撮ったり、道中をいろいろ愉しんだ。前回は秋、今夏は春と、道路沿いの田畑や遠くの山々の風景も随分と色を変えていた。

実家に着くと、母親の買い物に付き合ったり、延々と止まらない彼女の話に付き合ったり。先日、お隣さんが飛ばしてしまった傘を掴もうとして、顔から道路にコケてしまい、アザができるほどのケガをしてしたので「骨なんか折ったら、痴呆へまっしぐらなんだから、自分の身体の老いを自覚して行動してもらわないと困る」と、口を酸っぱくして言っておいた。

夕方6時位に大牟田の繁華街へ出て、暗くなる前に寂れつつも、どっこいまだ残っている酒場を眺めて歩いた。ハズレの方に妙な角打ちの看板を発見したので、勇気を振り絞って、というか酒場取材していた頃の突貫精神を思い出してドアを開けてみると、角打ちの概念を根底から覆すような店構えで驚いた。この店のことは、もう1回くらい行って、もそっと店主からお話を訊いたら記事にしてみたい。

ビールの小瓶から芋焼酎の水割りに変えて、店主やお客さんと話していると、高校の同級生のY君から電話。あらかじめ、大牟田で飲むよメールで伝えていたのだけど、外に出る余裕ができたから付き合えるらしい。でわでわと角打ちの店主に見送られつつ、待ち合わせ場所へ向かい、彼が目処を付けたという居酒屋へ。この30年間近く、同窓会の喧騒の中以外で喋ったことがなかったので、うっすら残った記憶を細ーーい糸を手繰るように引き寄せながら話した。昨年、大病をしたらしいので、だいたいその話がメインだったけど。

2軒目はカウンターの女性がお相手してくれるバーに連れて行かれ、仕事や趣味とかしたのだけど、まー、オッサンにありがちな自分の話にしかあまり興味がない人なのかもなあ、なんて思ったり。あと、せっかく女性が接客してくれてるのに、延々とタブレットの性格診断アプリを順繰りにやらされるってのには呆れた。なんかモッタイナイよなあ。



209号線沿いのたこ焼き屋、暑かったからソフトクリームの方が売れていた


堂面川、近くに友だちが住んでいたけど、あまり川沿いは変わってないかな