暗澹たる巷のニュースと、映画『人生スイッチ』

ラジオのニュースで国会の行方を聴いていると、国民が選んだ結果だとしても、「うぬぬぬ」と唸りたくなるような内容。これから数年後、僕たちが老いるほどに、この国も荒んでいくようで胸が痛む。別に、僕が入れた票ではないけど、皆さんが選んだんですもんね。心中するしかないのかしらん。

地元ローカルのニュースでは、宮崎県は高千穂の一家6人惨殺事件ばかり。殺人といえば、むかーしから血縁通しの事件が多かったわけで、今回のような閉ざされた地域の事件は、そんなクラシカルな要因があるのかしらん。

そんな外界のモヤモヤをチラ見しながら、原稿を1本分仕上げ、年末年始用の原稿のネタを整理して、書き始める。今週末までに8本分くらい書けるといいかなぁ。

晩飯後、Amazon Primeで昨晩から観ていた映画『人生スイッチ』を観終わる。テレビがない生活が続いているので、奥さまはリビングでiPadTVerで連ドラの見逃しのフォローしていたみたい。

冒頭の野生動物の映像が比喩する通り、ひょんなことから、人間の理性という名の薄い膜が剥げたとき、抑えのきかない本性をさらけ出してしまうっていう、オムニバスのコメディ映画なんですけどね。いやはや、これを笑っていいものか……。もしかして、ラテン的なブラックジョークだって受け止めればスムースにいくのかな。

とにかく、スペイン語原題の『Relatos salvajes』(英語ではWild Tales)、つまり、『野生の物語』というのを『人生スイッチ』なんて、余計なお世話な翻訳してしまったのがミスリード。暴力と復讐が共通のテーマなのに、もそっと高尚かつシニカルなイメージを持って観始めてしまうから、前半、モヤモヤしてしまう。原題のイメージのままだったら「なるほどな〜」なんて思いながら観始めてると思いますもん。6タイトル中、ラストの『Happy Wedding』は圧巻でした。


映画「人生スイッチ」 予告編

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