平等や権利は空から降ってくるものではない、映画『未来を花束にして』を観た

奥さまは今年最後の出勤。僕はお休み。彼女を送り出したら、ちょっとだけ二度寝して、昨晩ズッコケた左手や左膝の傷にオロナインを塗り込んで、なにやってんだろうかとため息。酔っていたとはいえ、あんなところでコケるなんて、足回りの老いが進んでいるんでしょうねぇ。

しかし、そんなことで落ち込んで、動きを止めてはいけない。今日分のタスクを思い出し、シーツを洗濯して、スクイジーを使って窓拭きして、正月料理用の豚バラブロック肉を買いに行ったり。

帰宅したら、Amazon Primeで映画『未来を花束にして』(原題:Suffragette、婦人参政権論者の意)を観る。1912年、イギリスで女性参政権を求めて闘った人たちの、実話を基に描かれたお話。といっても、キャリー・マリガンさんが演じた主人公のモード・ワッツは、歴史上に記録されている人物ではなく、どこにでもいて、誰もがそうなってしまいそうなキャラクターで、だがらこそ、性別を超えて感情移入できる。

といっても、平等や権利を勝ち取るため、商店のガラス窓を投石して割ったり、郵便ポストなどを焼き討ちするなんて、この国に住んでいる僕らが選びそうな方法ではない。やはり、イエロージャケット紛争のフランスもそうだけど、革命によって自国を変えてきた国との違いなんだろうか。

ただ、確かなことは、口を開けて待っていても、平等や権利は空から降ってくるものではないってこと。ぼんやり生きていると、今、甘受している権利だって、奪われなねないってことだ。

それにしても、キャリー・マリガンさんて、チャーミングで素敵ですねぇ。最初の彼女を認識したのは『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 』だったけど、そのあとに観た『華麗なるギャツビー』とか『ドライヴ』とかにも出ていて(上映時期は実は後者の方が先)、あと、『わたしを離さないで』のメインキャストだったてことも、今更だけど気づいた。

彼女って、戸惑いの演技の人ってイメージがあったけど、今回は戸惑いの先にある強い意識を出してきていて、素敵具合が増強された感じでしたね。


夕方は駅近くの角打ちの忘年会に軽く顔を出させてもらい、仕事帰りの奥さまと待ち合わせして、中華屋でお疲れ会のような晩飯。


映画『未来を花束にして』予告編

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