忘れかけていた彼女のことを想う

アンタッチャブルの漫才目当てて『金スマ』を見ていたら、番組の最後に彼女の追悼映像が流れた。そういえば、12月25日は彼女の遺体が発見された日だった。

彼女と初めて会ったのはデビュー間もない頃で、六本木のスタジオだった。グアムロケから帰ってきたばかりの彼女は、ちょいとお疲れ気味で、コンディションは良い方ではなかったけど、天性の輝きがあって、グラビアの仕上がりは最高だった。

撮影中、世間話をしていると、いかにも下町育ちのガラッパチなお嬢さんで、豊胸手術のあと、医者の指示通りに乳房を揉まなかったから、形がイビツになってしまったのよ、なんて、アケスケな話を聞いて反応に困ったり。

また、撮影を終え、スタジオを「これから嫌われちゃうかもね」と言って去っていったのが、ずっと頭から離れなくて、どういう意味なのか考えていたけど、その後に活躍を見るに、覚悟のうえからの発言だったのかもしれない。

そう、ずっと彼女に感じていたのは、「覚悟」の二文字だった。