不条理劇の巨人、別役実さんが亡くなった

原稿を書いている途中、ふと、TwitterのTLを覗くと、劇作家の別役実さんが亡くなったというニュースが流れた。享年82歳ということは、ウチの老母を同世代だったのか。パーキンソン病を長く患い、1月に体調を崩して入院されていたそうな。

別役さんの戯曲は難解で、高校生のころ、教育テレビだったかで放送してた劇場中継を見たけど、舞台の上で何かが行われているなぁ、みたいな、ボンヤリとした印象しかなかった(バカですね)。

それでも、胸がザワザワしてしまう、観劇の快感はあって、深くは理解できないながらも、別役作品が気になっていた。

大学進学で上京して、小劇場へ演劇を観に行くようになったけど、その頃は夢の遊眠社第三舞台が大人気で、別役作品に触れる機会は少なかった。

その中でも、たしか、パルコ劇場パート3だったかな。別役実の新作だと聞いて観に行った公演があるのだけど、残念ながら作品名を思い出せない。

時代的にいうと「うしろの正面だあれ」か「メリーさんの羊」あたりだと思うのだけど。覚えているのは、現代美術みたいに不思議なオブジェがぶら下がった舞台デザインくらいなんですけどね。

20代の僕は、ちょいと背伸びして観に行っていたような気がするけど、なんだか訳のわからない胸騒ぎが愉しかった。オッサンになった僕が観直したら、なにかが見えてくるのだろうか。

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