さようなら、さようなら、

洗濯を1回分やっつけて、昼前に原稿を仕上げるべく、ストレッチを省略してPCに向かったころ、下北沢のHくんからLINEがきて、Fさんが2日に亡くなったことを知る。

先日、別の友人からFさんが癌のステージ4だということを聞いていた。でも、リアルで感じることができずにいて、相変わらず憎まれ口をききつつ、治療を受け続けていると、思い込むようにしていた。

でも、本当に亡くなってしまったのだ。還暦手前だったのに。

Fさんとは下北沢のロックバー「トラブルピーチ」で出会い、30年近い付き合いだった。いつも下世話な話やダジャレの言い合いばかりして、お互いにニヤニヤ笑いながら飲んでいた。

きっぷが良い男で、面倒見が良いわりには、自分勝手で寂しがり屋で、少し弱虫だったけど、そこも魅力で、なんというか、憎めない人だった。

あんまり自分の健康に正面向かって付き合ってなかったのかな。いつも消化器系の調子が悪そうで、そのわりには、なかなか酒を抜かなくて、逆に抜いたほうが調子悪いなんて、うそぶいてみたりしてたもんな。

僕も50代の後半になって、他人事でなくなってきている。下北沢を離れて暮らしている知人に訃報を伝えると、やはり、お互いの身体には気をつけよう、ってな話になった。


夕方、実家で母の身の回りの手伝いしをして、西鉄電車に乗って久留米に戻っていると、Twitterカープの永川投手が引退を決意したと知る。

神宮球場で抑えとしてマンウンドに上がった彼を、何度声を枯らさんばかりに応援したことが。何度も助けられたけど、その分、期待を裏切られたことも。

また、レプリカのユニフォームを持っている選手がグラウンドを去ることになった。朝とといい、夕といい、サヨナラばかりの人生だ。