大した用事がなくても顔を見に行く余裕があるといいのですが、

テレビのリモコンが調子が悪いと母親が言うので、お仕事はお休みにして、朝から図書館へ返却、ドラッグストアとスーパーへ買物、洗濯など、用事を諸々済ませてから実家へ。

調べてみると、なんの問題なく使える。僕が使うと大丈夫なのに、母が使うと反応が悪いのだ。どうやら、ボタンの押し方が強すぎるらしく、母のセッカチさ故の不具合みたい。ちょいと呆れて、もっと優しく扱いなさいよと注意しただけで、用事は終わってしまった。

でも、せっかく来たのだからと、イオンモールへ重いものや売り場が分からなくて買えなかったものなどを代わりに買いに行き、冷蔵庫に溜め込んでいる食材を使って、母のリクエストの料理を作った。カボチャを使ったカレー味のリゾットが美味しかったらしい。

こうやって、話を聞いたり、一緒に食事をすることが、母の生活にハリを与えるのは分かっているのだけど、そう頻繁に行けるほど余裕がないしね。あと何年、こうやって過ごせるかと思うと、切なくなってしまいますが、ケガしたり、ボケたりないよう、気をかけるようにはしておきたい。

気がつけば風呂を沸かしていたので、もたいないから風呂に入って、一緒に晩酌して、テレビを眺め、21時くらいに帰宅した。


 「ニッポン大音頭時代〜「東京音頭」から始まる流行音楽のかたち」(大石始)読了
レコードが日本に伝わってきたあたりの時代からの、日本の「音頭」の変遷や、『東京音頭』の誕生の歴史が、そのまま日本歌謡の誕生の歴史に沿っていたり、筑豊から『炭坑節』が生まれたのち、三池炭鉱で流行ったのは、進駐軍の米兵がラジオ番組でカタコトの日本語で歌ったことから話題になったという説が面白かった。あと、福島の炭鉱で流行っていた『常磐炭坑節』の歌詞が、奥さまの実家で耳にしていた言葉に近く、死生観がよく表れていて興味深かった。

常磐炭坑節』
ハァー 朝の六時からヨー カンテラさげてナイ
ハ ヤロ ヤッタナイ
坑内通いもヨー ドント主のためナイ
ハ ヤロ ヤッタナイ
堅坑三千尺下れば地獄 死ねば廃坑の土となる
発破かければ切羽が残る 残る切羽が金となる
娘よう聞け鉱夫のカカは 岩がドンと来りゃ若後家よ